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FCP-021 橙色の猫

Character Class Safe

 FCP-021はエリアB-ルーム7に収容されます。ルーム内は人型FCP収容手引書に基づいてレイアウトされ、130×130cmの爪とぎマットが敷かれます。食事の配給は一日に二度行い、FCP-021-A出現後はそれと同種の肉を配給してください。マタタビを苦手としているため、それらに混入させないよう注意してください。
 
 FCP-021は柿色の瞳を持ち、橙色の短髪の女性の姿をした半獣です。髪色と同色の猫耳と尾を有し、左肩には爪痕を模した焼印が押されています。橙色のイエネコの姿に変身することもでき、この姿でも人間の言葉を話すことができます。後者の姿の場合、一般的なイエネコと同様に触れ合うことが可能です。ただしFCP-021は抱き上げられることを苦手としています。抱き上げる場合にはFCP-021が納得しうる理由を用意し、2分以内にはFCP-021を下ろしてください。
 FCP-021は自身が敵と判断した存在に対し、両手ほどの大きさの火炎球を発射します。三弾まで同時に発射することが可能で、被弾した対象は深達性Ⅱ度の火傷を負います。対象の服は素材に関係なく、着弾点が焦げ落ちるのみの損傷で済みます。物体に着弾した場合も、着弾点が黒く焦げるのみで延焼することはありません。このことから火炎球には延焼性がないと考えられています。FCP-021はこれを威嚇代わりに放つ場合もありますが、この場合の火炎球は必ず対象から外れるように放たれます。FCP-021が無差別に火炎球を発射される姿は確認されていませんが、事故防止のためFCP-021を必要以上に刺激しないよう留意してください。
 FCP-021は定期的にルーム7から消失し、1~2時間ほどで再出現します。この時、FCP-021の足元には何らかの動物の死骸 FCP-021-Aが現れます。FCP-021-Aはいずれも血抜きがされた草食動物であり、特異性は確認されません。これらはルーム6を密閉した状態でも発生します。病原体の蔓延を防ぐため、FCP-021-Aは速やかに回収してください。FCP-021には更なる解体を行うための回収であると伝え、次の配給までにFCP-021-Aと同種の肉を用意してください。肉の用意が間に合わなかった場合、カバーストーリー「寄生モンスターによる体内侵食」をFCP-021に伝えてください。

FCP-021 橙色の猫: TeamMember

FCP-021実験記録

目的:FCP-021を抱き続けた際の反応の調査
実行者:Sidar博士、エージェント▅▅▅

前書:この実験は実験エリアへの入場規制適用前に行われました。FCP-021はイエネコの姿で室内に待機してもらっています。エージェント▅▅▅はSidar博士の許可があるまで、FCP-021を抱き上げ続けるよう伝えられています。

 

〈実験開始〉

FCP-021:む、男?この施設には男もいたのか。

エージェント▅▅▅:もちろんいるさ。規則によって君達の過ごす建物に近付けないだけでね。

FCP-021:…あなたも、この状態で話しても驚かないのか。私的には騒がれるのは嫌いだからありがたいが…、ここの職員は不思議な人間ばかりだ。他の人間と違って、私のこの色を見ても平然としている。

エージェント▅▅▅:まぁ、普通は喋らないものが喋ったり、人間界にない色の生物がいたりってのは、この施設じゃ当たり前だからね。

〈エージェント▅▅▅は、耳につけられた通信機から指示を受ける。〉

エージェント▅▅▅:…えーと、FCP-021、俺は実験として君のことを抱き上げるよう指示されているんだ。いいかな。

FCP-021:…何の実験なんだそれは…。すぐ下ろしてくれるなら、いいぞ。

〈エージェント▅▅▅がFCP-021を抱き上げる。〉

〈30秒経過。FCP-021の尾が振られ始める。〉

FCP-021:…まだか?

エージェント▅▅▅:あぁ、まだだ。

〈1分経過。FCP-021が目を細める。〉

FCP-021:私が言ったことを忘れたのか?すぐ下ろしてくれるなら、と伝えたはずだ。

エージェント▅▅▅:勿論 忘れてはいないさ。でも、上から許可があるまで下ろすなって指示されているんだ、ごめんよ。

〈1分半経過。FCP-021がエージェント▅▅▅の顔を腕で押し始める。〉

FCP-021:まだ上とやらは下ろす許可を出さないのか?

エージェント▅▅▅:あぁ、まだだね。

〈2分経過。FCP-021は耳を伏せ、うなり始める。〉

FCP-021:…おい、まだなのか?そろそろ、お前の顔を爪で傷つけてしまいそうだ。

エージェント▅▅▅:引っ掻かれるくらいどうってことないよ。怪我を恐れてたらこの仕事はできないからね。

〈2分半経過。FCP-021は2~5秒おきに猫パンチを放つ。時折爪が刺さりエージェント▅▅▅の頬が流血する。〉

FCP-021:…お前、いつまで私を抱き上げ続けるつもりだ。

エージェント▅▅▅:上から降ろす許可が出るまでさ。

FCP-021:許可なんて知ったことか。下ろしてくれ。そうすればお前はもう私に傷つけられることはないんだぞ。

エージェント▅▅▅:この程度の傷、どうってことはないさ。きっともう少しで許可が出ると思うから、がんばって。

〈3分経過。FCP-021は猫パンチをやめる。〉

FCP-021:なぜそこまで頑なに下ろさない?貴様は自分で思考することができないのか?

エージェント▅▅▅:そうじゃない。これが俺の仕事なんだ。

FCP-021:下ろせ、血みどろ。

エージェント▅▅▅:もう少しだけ耐えてくれ、FCP-021。

FCP-021:その言葉はさっきも聞いた。とっとと下ろせ。

エージェント▅▅▅:許可がなければ下ろせない。きっともう少しで許可が来ると思うから。

FCP-021:下ろせ。

エージェント▅▅▅:もう少し、きっともう少しだから。

FCP-021:下ろせ。

エージェント▅▅▅:もう少しできょ(悲鳴)

〈三つの火炎球がエージェント▅▅▅に着弾。エージェント▅▅▅はFCP-021を放り投げて実験室から飛び出し、医務室に緊急搬送される。〉

FCP-021:………下ろしてさえくれれば、私はこんなことしなかったのに。…何故そこまで自己を犠牲にして仕事をする?何故自己の生死より仕事を優先する?生きるために仕事をしているのなら、何故自ら仕事に殺されようとする?………くだらない。

〈実験終了〉

​ 

後書:実験後、FCP-021は落ち込んだ様子を見せ、その後の食事を拒否しました。FCP-021の精神状態の安定のため、記憶処置によって実験に関する記憶は消去されました。Sidar博士はランクB観測者への降格処分が行われました。エージェント▅▅▅は一週間半の治療を受け、現在は経過観察としてFCPの世話に関する業務だけを行わせています。

FCP-021 橙色の猫: サービス

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