top of page

FCP-036 成仏しかけ

Character Class Safe→Settle

 2016年5月11日、エージェントSpreaよりFCP-036の消失が報告されました。FCP緊急捜索隊ヴァーゴカウトによる調査の結果、FCP-036の成仏が確認されました。ルーム25内に残されていたストールは暮町氏の元に送られましたが、彼の意向により、現在はエリアC第二オフィスのロッカーに保管されています。 

2016年5月17日 Settleクラスに承認

 FCP-036は灰色の瞳と薄い黄緑色の髪を持つ、男児の幽霊でした。成仏を中断した形跡があり、既に崩れ消えた両前腕や下半身を除いて、その姿は保たれていました。FCP一斉捕獲作戦031にて、T-1104に憑依したところを保護されました。エリアC-ルーム25をFCP-036の部屋とし、エリア内のみ自由な移動が許可されていました。 ルーム内にはラジオが常設されていました。

 FCP-036は職員や自分の状況に対して無関心のように振る舞っていました。通常状態での会話は不可能であり、またFCP-036が憑依対象を操るほどの力を持っていなかったため、小型ラジオを用いて接触する方法がとられていました。接触中、ラジオからはノイズ音と、それに混ざって6歳程度の男児の声が聞こえました。しかし職員に対しての無関心からか、FCP-036が此方からの呼びかけに応ずるまでには、15秒〜3分の時間を有していました。 

 FCP-036はアイボリー色のストール(綿75% ポリエステル25%)を1周巻きで、肌身離さず着用していました。ストールは実物であるため誰でも触れることが出来ましたが、掴んだり引っ張ったり首から取ろうとすると、FCP-036は不快感を訴えるかのように激しいラップ音を発生させていました。FCP-036はこれの持ち主を探すため、成仏を中断していました。

FCP-036 成仏しかけ: TeamMember

補遺036:ストールの調査に関するタイムライン記録

2015/2/17
FCP-036のストールがFCP-036自身の持ち物ではない事、FCP-036がストールの持ち主を探して成仏を中断している事が判明。

―FCP-036のためにも、ストールの持ち主の捜索をした方が良いだろう。―観測者▅▅

 

2015/2/21
▅▅博士をリーダーとするプロジェクトチームが発足。調査許可の申請が行われる。

―承認。活動予算を支給します。―HD ▅▅▅

2015/3/19

FCP-036の協力を得られず調査が難航。調査の円滑化のため、FCP-036との友好関係を築くことへの承諾申請が行われる。

―承認。ただし調査の終了後に記憶処置を行うこと。―HD ▅▅▅

 

2015/6/12
エージェントSpreaより、FCP-036が調査への協力意欲を示したことが報告される。FCP-036への負担軽減のため、検査はエリアC-ルーム25で行われることになる。

2015/8/18
ストールから多数の指紋が採取されるも、風化や砂汚れの影響により、指紋照合への使用不可。一部 指紋照合への使用ができた指紋があったが、全て職員の指紋データベースと一致した。

―マジしんどい。―観測者▅▅

 

2016/1/29
ストールから採取された指紋のうち、職員の指紋データベースと一致しないものが発見。民間の指紋データベースとの照合が開始される。

―今夜はチームメンバーで焼肉だ。―観測者▅▅

 

2016/4/26
指紋が覚蛇 ▅▅市在住の暮町氏のものと一致。任意同行を要請。

―これで持ち主が彼であれば万々歳だが…あの廃墟のあるロヴィーネから覚蛇までは国際便で6時間半もかかることを考えると、雲行きが怪しいな…。―観測者▅▅

 

2016/4/28
暮町氏より任意同行を承諾する連絡を受ける。

 

2016/4/29
研究サイトにて行われたヒアリングにより、ストールが元々暮町氏のものであったことが確認される。目標は完遂したとされ、プロジェクトチームは記憶処置の後に解散。▅▅博士はBランクへの昇格が認められる。

―もうしばらく指紋は見たくないな…。―観測者▅▅

FCP-036 成仏しかけ: よくある質問

FCP-036ボイスログ

前書:このボイスログは、暮町氏とFCP-036が対面した際の記録です。これはFCP-036から要望を受け、観測者▅▅▅及び暮町氏がそれを承諾したことにより行われました。非常事態の発生に備え、扉は開放状態を保ち、部屋の外にはFCP捕獲班員を待機させていました。


〈再生開始〉

暮町氏:…その髪は…。そうか、私を探していたのは、君だったのか。

FCP-036:おじさん ぼく の こと みえる の?

暮町氏:元々霊媒師として仕事をしていたからね。もう仕事はやっていないが、今でも霊感は衰えてはいないさ。…久しぶりだね。といっても、君からしたら初めましてかな。あの時の君はまだ、霊として目覚めてはいないようだったからね。

FCP-036:おじさん が ぼく に ストール くれた の?

暮町氏:道端に半袖半ズボンの子供が寝ていて、見て見ぬふりをするのは嫌だったからね。とはいえ中学生の私じゃあどうすることもできなかったから、せめてストールをかけてあげようと。…その時はまさか、君が幽霊だとは思ってなかったがね。

FCP-036:ストール ありがとー や と いえた これ ず と いーたか た

暮町氏:こちらこそ、こんなに長い時間それを大事にしてくれて嬉しいよ。ありがとう。…しかし、私のせいで成仏を長い間中断させてしまったね…辛かったろう?

FCP-036:へーき くるしー も いたい も ま たく ない それに ぼく が じぶん で えらんだ こと だから おじさん なにも わるく ない

暮町氏:…ありがとう。君は本当に優しい霊だ。…この場所の住み心地はどうだい?

FCP-036:ひと が たくさん いて すこし うるさい

暮町氏:あはは…それは仕方ないことだね。

FCP-036:でも ここ の ひと たち の おかげ で おじさん と あえた から かんしゃ する

暮町氏:そうだね。これで君も、ようやく成仏ができるかな。

FCP-036:うん でも ちょ と さみしー なかま と わかれる おじさん とも わかれる さみしー

暮町氏:確かに寂しいことだね。…でも、成仏した後でも、きっとあの世でまた会えるさ。あの世で会えなくとも、生まれ変わった姿でまた会うことはできるはずだ。

FCP-036:ほんと?

暮町氏:私はそう信じているよ。

FCP-036:そ か なら ぼく も それ を しんじる

暮町氏:はは、そうか。

エージェントKeel:失礼、暮町さん…。

暮町氏:あぁ、もう時間か。

FCP-036:じかん? おじさん かえ ちゃう の?

暮町氏:そうだよ。名残惜しいけれど、これは私にはどうしようもできないからね。

FCP-036:そ か ストール も て かえる?

暮町氏:ストールは…君の最期の時まで持っていてほしいな。

FCP-036:わか た ず と たいせつ に する

暮町氏:はは、ありがとう。それじゃあ、また会おう。

FCP-036:うん ばいばい

暮町氏:ばいばい。

〈記録終了〉

後書:暮町氏との接触から五日後、FCP-036の消失が報告されました。調査によりFCP-036の成仏が確認され、Character ClassはSettleに変更されました。ルーム25内に残されていたストールは、エリアC研究サイトSettle記録室に保管されています。 

FCP-036 成仏しかけ: サービス

©2019 by FCP-Falsch Character Project-. Proudly created with Wix.com

bottom of page