FCP-023 狼娘
Character Class Careful
FCP-023はエリアB-ルーム9に収容されます。ルーム内は人型FCP収容手引書に基づいてレイアウトされ、体格に合わせた家具が使用されます。食事の配給は一日に三度行ってください。脱走したFCP-023を発見した職員は、早急にFCP-023をルーム9まで送り届けてください。FCP-022との添い寝の要望があった場合は承認し、ルーム8への移動の際は二名以上のエージェントが同行し、FCP-023-Aにならないよう厳重な周囲確認を行ってください。
FCP-023は山吹色の瞳を持ち、橙黄色の短髪の10歳前後の少女の姿をした麒麟です。FCP-022とは姉妹関係にあります。発見当初は人間と考えられていましたが、FCP-024のヒアリングからFCPとして扱われることになりました。柄に飾りが施された短刀を腰に携えていますが、木を彫って作られたものであり殺傷力はほぼありません。FCP-023はこれを武器ではなく御守りとして考えているため、短刀の回収は行われていません。
FCP-023は約一週間に一度の頻度でルーム9を脱走し、10:00~13:00の間に収容サイトあるいは実験サイトのどこかに出現します。目的はエージェントとの更なる触れ合いであり、男性職員に対しても友好的に接してきます。施錠装備強化は既に何度か行われていますが、FCP-023の脱走による危険性の低さと予測費用の関係から、これ以上の強化は予定されていません。FCP-023は難解な文章を視認することを苦手としており、一度それを目撃した箇所には再出現しません。この性質を利用し、現在のFCP-023の出現範囲は収容サイト内と実験サイトの一部に限定されています。脱走したFCP-023はルーム9まで送り届けるだけでも満足した様子を見せるため、その他の接触は必要最低限に抑え、18:00までには必ずルーム9に送り届けてください。
FCP-023は18:30~翌5:00の間に男性を目撃した場合、人狼状態 FCP-023-Aへと移行します。FCP-023-Aは金赤色の瞳と銀色の髪を持ち、狼のものと思われる耳と尾を有しています。歯と爪はより鋭く変化しており、四足動物のような動きをします。非常に凶暴な性格であり、対象が死ぬまで執拗に攻撃します。一度この攻撃が発生すると対象の救出は困難となり、無理に救出を行った場合は攻撃に巻き込まれます。対象が死亡するとFCP-023-Aは気絶し、FCP-023に戻ります。FCP-023はFCP-023-Aの間の記憶を有しておらず、自分が変身するという自覚もありません。事件記録023により、FCP-023にFCP-023-Aの行動を伝えることは禁じられています。
―FCP-023の遺伝子検査にて、白狼の遺伝子に似た部分が発見されました。FCP-023内に白狼の血が混ざったことにより、FCP-023-Aの姿を取るようになったと考えられます。もしも埋葬されたという実が“母体”に吸収され、それがFCP-023の実に届けられたとするのならば、この現象の辻褄を合わせることは可能でしょう。…もっとも、この辻褄合わせをしたならば、あまりにも最低な存在がいたことになりますが。―観測者Lazull
事象記録023
▅▅月▅▅日20時40分頃、▅▅▅▅博士が実験サイト-ルーム22にてFCP-023と何者かの残骸を発見しました。ルーム22内は肉片や血液で汚れており、後の調査によってそれらと残骸の正体がエージェント▅▅▅▅であることが判明しました。FCP-023に付着していた血も同様であり、FCP-023自身に外傷はありませんでした。
ルーム22の監視カメラ映像には、エージェント▅▅▅▅がFCP-023と長時間談話している様子、FCP-023が変身しエージェント▅▅▅▅を殺害する様子が記録されていました。これにより、FCP-023の新たな特異性(FCP-023-Aへの変化)が発見されました。FCP-023はこの出来事を覚えておらず、真実を伝えられるとそのショックにより軽度の鬱状態に陥りました。このことに激昴したFCP-022が男女関係なく職員を斬り付ける事件を起こし、観測者4名、エージェント12名が負傷しました。幸いにも死亡者はいませんでした。
HDクラス職員の指示により、FCP-022とFCP-023に記憶処置を施すことで事件は収束されました。以降、FCP-023にこの事実を伝えることが禁止となっています。また、実験サイトにも特別規制が適用されました。
FCP-023実験記録
目的:FCP-023がFCP-023-Aに変化する条件の調査
実行者:Tiozza博士、エージェントCanalis、エージェントLarry
〈実験01〉
対象:T-7101(39歳女性) 実験室内で直接接触。
結果:FCP-023に変化は見られませんでした。
〈実験02〉
対象:T-7725(42歳男性) 実験室内で直接接触。
結果:18:30の時点でFCP-023はFCP-023-Aに変化し、T-7725を襲撃しました。T-7725は死亡しました。
〈実験03〉
対象:T-2753(43歳女性) 実験室外からガラス越しに接触。
結果:FCP-023に変化は見られませんでした。
〈実験04〉
対象:T-6900(24歳男性) 実験室外からガラス越しに接触。
結果:18:30の時点でFCP-023はFCP-023-Aに変化し、T-6900に襲撃を試みました。その後、翌5:00になり眠りにつくまで襲撃を試み続けました。
〈実験05〉
対象:T-1382(61歳男性) 実験室外からガラス越しに接触。実験途中でブラインドを降ろす。
結果:18:30の時点でFCP-023はFCP-023-Aに変化し、T-1382に襲撃を試みました。実験室のブラインドが下ろされT-1382を視認できない状態になると、FCP-023-Aは約1分ほどしてFCP-023に戻りました。
〈実験06〉
対象:T-2231 実験室内で直接接触。時計が5:00を示したと同時に実験を開始。実験前にFCP-023に睡眠時間を与えておく。
結果:FCP-023はFCP-023-Aになりかけましたがすぐ元に戻り、以降 変化は見られませんでした。
〈実験07〉
対象:FCP-028 実験室外からガラス越しに接触。時計が5:00を示したと同時に実験を開始。実験前にFCP-023に睡眠時間を与えておく。
結果:FCP-023はFCP-023-Aになりかけましたがすぐ元に戻り、以降 変化は見られませんでした。
〈実験08〉
対象:T-4319(38歳男性) 実験室外からガラス越しに接触。実験一ヶ月前から定期的にFCP-023と接触させており、両者の中は非常に良好。
結果:18:30の時点でFCP-023はFCP-023-Aに変化し、T-4319に襲撃を試みました。実験室のブラインドが下ろされT-4319を視認できない状態になると、FCP-023-Aは約1分ほどしてFCP-023に戻りました。
〈実験09〉
対象:FCP-029 人型石像の状態で実験室外からガラス越しに接触。
結果:FCP-023に変化は見られませんでした。
〈実験10〉
対象:エージェント▅▅の証明写真。
結果:FCP-023に変化は見られませんでした。
〈実験11〉
対象:T-3133(72歳男性) 実験室内で直接接触。二日前に心筋梗塞で死去している。
結果:FCP-023に変化は見られませんでした。
〈実験12〉
対象:観測者Tiozzaの仮装ビデオ。
結果:FCP-023に変化は見られませんでした。
―FCP-023-Bの襲撃は、対象が生きている男性ならば仲の良さや年齢に関係なく発生するようです。FCP-028に対しても反応を示したため、FCP-028及びFCP-029は別エリアの収容サイトへ移送するか、FCP-023が双方の収容ルーム付近に出現しないよう対処する必要があるでしょう。…ところで、実験12で使うはずだったビデオを勝手に差し替えた人は誰ですか。どこからアレを引っ張ってきたのですか。あの日以来、FCP-023は私を昆布の妖精と思い込んでます。絶対に怒りませんので一刻も早く正直に名乗り出てきてください。―観測者 Tiozza
