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FCP-068 博士面の余所者

Character Class Danger

 FCP-068はミディアムターコイズ色の瞳に暗いピーコックグリーン色の髪、ハムスターの耳を持つ人間です。耳はFCP-062~FCP-066が行う形態変化に似た状態であることが説明されており、血液検査により半獣ではないことは確認されています。FCP-061の休眠期間中にのみ▅▅▅▅・▅▅▅▅▅地区の特別収容サイト内に現れ、収容には至っていません。
 FCP-068の出現中、サイト内の全職員及びFCPは認識災害の被影響者になります。サイト外職員であっても、FCP-068出現中にサイト内職員及び戦闘班-ゼクション-と連絡を取った場合は被影響者となります。被影響者はFCP-068を架空のランクB観測者 小林博士と思い込み、FCP-061~FCP-067に関しての報告、収容方法やサイト設備の見直しの相談といった行動を行います。FCP-068もまた、被影響者やFCPに対し観測者のように振る舞います。FCP-068が消失し認識災害が終了した場合、被影響者だった全職員及びFCPは小林博士の存在を忘れ、小林博士に対して行ったすべての行為の記憶を失います。ただし次にまた被影響者となった場合には、それらの記憶は思い出され、FCP-068の消失中にその記憶がなかったということさえ忘れられます。
 FCP-068は摂取した薬剤の効果を体内に蓄積させることができ、触れた相手(以下、患者と表記)にそれらを放出し治療する力を持ちます。摂取は内用・外用関係なく経口によって行われ、これによるFCP-068の体調不良及びオーバードーズは確認されていません。患者の完治に足り得る量の蓄積がなされていた場合、患者の症状は瞬時に完治します。上級回復魔法詠唱による完治と違い、副作用の発生は未だに報告されていません。蓄積が足り得ない場合は完治には至らず、医務班への委託が必要となります。この力は被影響者間では周知されており、戦闘班-ゼクション-の治療に関してはFCP-068が一任され、被影響者は患者の完治の為に積極的にFCP-068に薬剤を届けようとします。サイト内に医務班やFCP治療班が居た場合にもFCP-068が優先され、医務班やFCP治療班の職員が被影響者になった場合には持ちうる全ての薬剤をFCP-068に提供しようとします。

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―小林博士は優秀な観測者です。しかし彼女を過信し、依存してはなりません。彼女がその気になれば、医療を放棄したり、アナフィラキシーショックやオーバードーズを引き起こすことも容易です。仮に彼女がオーバードーズを起こしてしまえば、残された微量の薬剤での治療を余儀なくされます。―HD ▅▅

FCP-068 博士面の余所者: TeamMember

FCP-068ヒアリングログ

実行日:▅▅/▅▅/10:30~
質問者:Miho博士

前書:Miho博士はFCP-068の被影響者です。Miho博士とFCP-068は、本ヒアリングはHDクラス職員からの指示によるものと伝えられています。

 

<記録開始>

FCP-068:まさか、HDクラス職員様からヒアリングのお達しが来るなんてねぇ。

Miho博士:HDクラス職員の方々は博士をFCPとして見ているのでしょうか…。

FCP-068:まぁ、僕はFCP達と同じく特殊な見た目で特殊な力も持ってるし、なにより例の会社からの派遣社員だしね。お上が僕をそう見るのも無理ないかな。とりあえずちゃっちゃと始めよっか。

Miho博士:わかりました、ヒアリングを開始します。名前、誕生日、出生地、所属元をお答えください。

FCP-068:名前は小林▅▅、誕生日は▅▅▅▅年の9月10日、出生地はウィーセの▅▅▅▅▅。所属元は▅▅▅▅本社だけど、今は此処に派遣されてる感じかな。結晶のことがあるし、何より僕が担当していた戦闘チームのメンバーがFCPにされちゃったからね。

Miho博士:戦闘チームは他にもあるんでしたっけ。

FCP-068:そうそう。でも僕はあくまで▅▅ちゃん…あーと、FCP-062達のチーム担当職員だから、他のチームが何人制でいくつあってどこにいるかは知らないよ。所属も本社ってなってるけど、本社に行ったことなんて二回か三回くらいだし、最後に行ったのがもう七年くらい前の話だから最寄り駅も経路も覚えてないしね。

Miho博士:そうなんですね。…次の質問です、▅▅▅▅社について、分かる範囲でお答えください。

FCP-068:うーん、その質問、やっぱりくるよね~。外部での公言が禁止されてる内容もあるから、全部は答えられないのを先に断っておくね。秘密裏に動いている組織同士、そこはご理解ご了承をってね。

Miho博士:わかりました。

FCP-068:FCP-065も言ってたけど、本社の目的は結晶…FCP-061の無効化。壊して溶かして加工してってやれれば一番早いんだけど、アレの耐性のエグさはご存知の通りだからね。アレの表面に夢を吸えなくなるような加工をするか、あるいはアレが夢を吸う原理を解明してそれを断ち切るのが最終目標。といってもこれは「夢を具現化する」ってわかってる今のお話で、これが分かるまでは▅▅▅達…まぁこっちで呼ばれるところのFCP-061-B達の退治だけをしてたんだ。でも、戦闘チームのメンバーとか調査チームのメンバーからちょこちょこ夢の忘失に関するカウンセリングが増えてきて、そこでFCP-061-Bの発生条件やFCP-061の真の力が判明して、FCP-061-Bの退治と共にFCP-061の無効化を目指すようになったんだ。

Miho博士:なるほど…。…あれ?でもFCP達や博士には、夢の忘失は起きてませんよね?

FCP-068:それはFCP-061の力が判明した後に行われた実験の成果だよ。FCP-061がFCP-061-Bを作り出す為に発生させる魔力を採取、それを元にいろいろやって、夢の忘失を阻止できる薬ができたんだ。FCP-061と接触しやすい戦闘チーム、医療チーム、調査チームのメンバーは全員飲んでる。

Miho博士:なら、その薬を全人類に投薬したら…。

FCP-068:いや、それはできないんだ。予防接種と同じで、定期的に服用しないと効果が消えちゃうから、会社内で回すので精一杯なんだよ。というか、整備チームみたいにFCP-061と滅多に会わない人達は飲んでない可能性もあるね。魔力の採取ができる人は限られてるし、薬の増産のために摂取された魔力を増幅しようとしても、わずかにでも規定値に達しちゃうとFCP-061-Bになっちゃったりしてね…。それに、FCP-061-Bを作り出す直前の魔力ってこともあって、この特殊能力付与もあるからね…。

Miho博士:え…っ、じゃあ、もしかしてFCP-065が言ってた注射の液って…。

FCP-068:そう、その薬だよ。発現する能力の種類の違いも、薬の元になった魔力の元になった夢の内容次第さ。といっても注射するのは能力発現の為のその一回だけ、あとは定期的な経口摂取をすれば大丈夫なんだ。

Miho博士:なるほど…となると、全人類分となれば途方もない量が必要になりますね。

FCP-068:それに、仮にこの能力付与を取り除けて、一回の注射だけで効果が永続する済なって、さらにそれを全人類に投薬できたとしても、FCP-061-Bが発生しなくなるとは考えにくいからね。人間以外の生物も何かしらの夢は持つだろうし、効果範囲を広げられて地球外生命体にまで干渉されたらもうどうしようもないからね。

Miho博士:た、確かに…。…あ、ということは、もしかして小林博士の能力も…。

FCP-068:うん、注射で手に入れたものだよ。…でも僕の場合、注射の時の反応が強かったみたいでね…、ご覧の通り、常時能力発動状態になっちゃったんだよ。だから、僕が入った時はまだ適性検査後の記憶処置はされてない時だったけど、注射して医務室送りになったことくらいしか覚えてないね。まぁでもそのおかげで、僕の能力の細かいことがわかったから、結果オーライかな。

Miho博士:適性検査後の記憶処置については?

FCP-068:残念ながらわからないね。でもそれはこっちも同じでしょ?流出して悪用されたらいけないから、ごく一部の人しか原理を知らないようになっている。同じ理由で、武器のデータベース管理に関しても僕はほぼ知らないんだよね。FCP-066が言ってた内容はあくまで噂だから真相は謎だし、もしかしたらこっちでいうところのカバーストーリーみたいなもので実際は全く違うって可能性もあるしね。

Miho博士:なるほど。…小林博士は、FCP-064が服用するラムネ菓子のような錠剤に関しては何か知っていますか?

FCP-068:いや、僕もあれに関して知ってるのは、能力多用による肉体的疲労の緩和ってことくらいだからね。能力関係からくることだから、もしかしたら結晶関係の何かが入ってるかもしれないけど…真相を知るのはお上のみってね。

<記録終了>

​ 

後書:FCP-068の消失後、Miho博士に本ヒアリングに関する記憶の確認がなされ、本ヒアリングに関する記憶を失っていることが判明しました。

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